「翼」を持つ電波銀河が1,000個超を発見、珍しい天体クラスを拡大

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「翼」を持つ電波銀河が1,000個超を発見、珍しい天体クラスを拡大

LoTSS DR2のデータを用いて、天文学者チームは「翼」を持つ電波銀河を1,024個新たに発見しました。

電波銀河は、中心にある巨大ブラックホールから放射される高エネルギーのジェットによって特徴付けられます。

その中の一部は、X形やZ形に見える「翼」を持つ珍しい構造をしています。

今回の発見は、これらの翼の起源を解明するための基礎となり、巨大電波銀河(GRG)の候補も特定されました。

天文学者らが、宇宙に存在する珍しいタイプの「翼を持つ」電波銀河(ラジオギャラクシー)を大規模に発見しました。中国の科学者らが、大規模な電波サーベイデータを用いて調査を行った結果、1,000個を超える新しいシステムが確認されたとのことです。この発見は、これまで稀少とされてきた宇宙の構造に関する知見を大きく広げるものと見られています。

「翼を持つ」銀河の構造的特徴

電波銀河は、銀河の中心にある超大質量ブラックホールが活動することで発生します。ブラックホールから噴出する高エネルギーの粒子ジェットが、電波として数百万光年にわたって広がるのが特徴です。通常は左右に二つのローブ(塊)を持つ形ですが、一部の銀河は「翼」と呼ばれるもう一組のローブを持つため、不規則な形をしています。

この翼の配置によって、X字型(XRGs)やZ字型(ZRGs)といった独特な形状に分類されます。XRGsは中心付近から翼が伸びるのに対し、ZRGsは主要なローブの外縁部から分岐するという違いがあります。これらの珍しい銀河の起源については、ブラックホール合体によるジェットの向きの変化や、周囲のガスとの相互作用など、複数の理論が提唱されています。

大規模サーベイによる系統的な探索

この謎の銀河の起源を解明するため、研究チームはより多くのサンプルを収集する必要があると判断しました。そこで、中国の謝門大学を率いる研究者らは、430万以上の電波源を含む巨大な電波サーベイデータ「LoTSS DR2」を用いて、系統的な探索を実施しました。

チームは、既知の翼を持つ銀河の最小サイズの半分以上の大きさを持つ天体を絞り込み、約20万個の候補を視覚的に検査しました。その結果、1,024個の新しい翼を持つ電波銀河が発見され、うち621個が確定的な翼を持つ天体として確認されたとのことです。

巨大銀河の存在と研究の展望

確認された銀河のうち、382個がX字型、239個がZ字型でした。これらの銀河の平均的な幅は約160万光年と非常に広大です。さらに、全候補の約16%にあたる102個の天体が、220万光年を超える巨大なサイズを持つことが判明しました。

今回の研究は、かつては稀少なサブクラスであった電波銀河を、非常に大きな集団として捉え直すきっかけとなりました。これにより、これらの銀河の形状の起源に関するさらなる研究の基盤が築かれたと見られています。今後は、これらの天体の光学的な特性や電波的な特性をより詳細に分析していく予定です。

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Examples of three X-shaped radio galaxies (top panel), three Z-shaped radio galaxies (middle panel), and three candidates for winged sources (bottom panel). Credit: arXiv (2026). DOI: 10.48550/arxiv.2604.22347

Astronomers recently carried out a comprehensive search for strange "winged" radio galaxies using data from the LOFAR Two-meter Sky Survey Data Release 2 (LoTSS DR2) and discovered over 1,000 new systems. The paper outlining these results was submitted to the arXiv preprint server on April 24, 2026.

'Winged' enigmas

※ 著作権に配慮し、引用は冒頭3段落までです。続きは元記事をご覧ください。

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