動画埋め込み著作権巡る裁判、プラットフォームの利用規約が重要に

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動画埋め込み著作権巡る裁判、プラットフォームの利用規約が重要に

Second Circuit裁判所は、ウェブサイトがソーシャルメディア動画を埋め込む著作権侵害訴訟において、Ninth Circuitが採用している「サーバーテスト」を適用しなかった。

サーバーテストは、ウェブサイトが自社サーバーでコンテンツをホストしている場合にのみ著作権侵害とみなすというもの。

この判決は、ウェブサイトがソーシャルメディアコンテンツを埋め込む際に、プラットフォームの利用規約を精査する必要があることを示唆している。

特に、YouTubeの利用規約は、埋め込み利用を許容するライセンスを他のユーザーに付与している点が重要となる。

今回の判決は、埋め込み行為が著作権侵害にあたるかどうかの判断において、プラットフォームの利用規約が重要な要素となることを改めて示した。

大手メディアがSNSの動画を埋め込む行為の著作権リスクについて、米連邦第2巡回区控訴裁判所が重要な判断を下しました。この判決は、ウェブサイトが外部コンテンツを「表示」する際の法的責任の判断基準である「サーバーテスト」を採用しないという点で注目されています。

本記事では、この判決が日本のウェブ運営者やコンテンツ利用者にどのような示唆を与えるのかを解説します。

「サーバーテスト」の採用見送り

本件は、あるウェブサイトがSNSの動画やスクリーンショットを埋め込んだことに対する著作権侵害訴訟でした。裁判所は、コンテンツを自社のサーバーに保存・提供しているかどうかに基づく「サーバーテスト」の採用を明示的に拒否しました。

この「サーバーテスト」は、コンテンツが外部サーバーから表示されている限り、ウェブサイト側は著作権侵害の責任を負わないとする基準でした。裁判所がこのテストを採用しなかったことは、単に技術的な問題を超え、プラットフォームの利用規約やコンテンツの利用方法そのものに焦点を当てる必要性を示唆しています。これは、ウェブ運営者にとって大きな転換点となり得ます。

埋め込みと利用規約の重要性

ウェブサイトが外部のコンテンツを埋め込む(インラインリンク)ことは一般的ですが、この判決は、その行為が著作権侵害にあたるか否かを判断する上で、プラットフォーム側の利用規約が極めて重要であることを強調しました。

具体的には、動画がX(旧Twitter)に投稿された場合とYouTubeに投稿された場合で、訴訟の論点や結果が異なりました。これは、各プラットフォームがコンテンツ投稿者に付与するライセンスの範囲が異なるためであり、利用規約を精査することがリスク回避の鍵となります。

コンテンツ利用における留意点

今回の判決は、ウェブサイト運営者が「外部コンテンツを埋め込む行為は安全である」という誤解を払拭するものです。裁判所は、単に埋め込みツールを使ったからといって免責されるわけではないと示しています。

特に、動画の全体を再公開する行為や、スクリーンショットを記事の主要な画像として目立つように使用する行為は、著作権侵害のリスクを高める可能性があると指摘されました。コンテンツを利用する際は、適用される利用規約と著作権法を総合的に検討する慎重な姿勢が求められます。

まとめ

本判決は、コンテンツの埋め込みが技術的な問題ではなく、法的な利用許諾の範囲の問題であることを明確にしました。日本のウェブメディアも、SNSコンテンツを利用する際は、利用規約の確認と適切な利用範囲の把握が不可欠であると言えるでしょう。

原文の冒頭を表示(英語・3段落のみ)

Second Circuit Sidesteps “Server Test” in Embedded Video Copyright Ruling, Highlighting How Platform Terms Matter

On April 23, 2026, the Second Circuit issued a multi-part decision addressing copyright infringement claims involving a website’s embedding of social media video posts and display of video screenshots, reversing the lower court’s dismissal of the complaint. (Richardson v. Townsquare Media, Inc., No. 25-291 (2d Cir. Apr. 23, 2026)). Setting aside the appeal court’s fair use and de minimis copy findings, the court expressly declined to adopt the Ninth Circuit’s “server test,” which provides that a website “displays” a copyrighted image or video only if it stores and serves the content from its own server and that embedded content from another site does not constitute actionable copying.

Embedding or inline linking to outside content is a common practice for websites or blogs, and the opinion calls attention to the due diligence web publishers perform before displaying social media or user-generated content containing photos or videos. One additional reminder from this decision is that a social media platform’s terms of service can differ on the scope of the platform-facing license and downstream user rights, impacting the infringement risk for embedding user-posted content under this court’s analysis. This decision suggests that scrutiny of the applicable terms and policies is a prudent practice before embedding a social media post and republishing on a third-party site.

※ 著作権に配慮し、引用は冒頭3段落までです。続きは元記事をご覧ください。

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